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この論文はjournal Global Volume 4 No9 Oct.2004翻訳資料の一部引用です。
ツームストーン現象に対応した鉛フリーはんだ組成
はじめに
ツームストーン現象は過去数十年間表面実装技術業界にとって、疫病のように厄介な現象であった。
より良い材料、設計、そしてプロセスの改良で制御されつつあるが、特に重要なリフロー法であるVPSはんだ付方法が姿を消しつつある。これは0402や0201などごく小さいチップ部品の増大でこのツームストーン現象がぶり返していることにある。最近の世界的鉛フリーはんだ付の増大により顕在化しているツームストーン現象は鉛フリーはんだの高い表面張力によるのではないかと、推測されてきた。本研究では、ツームストーン現象を抑制できる鉛フリーはんだ組成を特定する試みで、各種のSnAgCu鉛フリーはんだについて実験した。共晶SnPbはんだも比較のため実験した。
はんだ合金の表面張力、はんだ合金の溶融パターン及びはんだの濡れ特性などツームストーン現象を抑制するために関係すると思われる特性を計測した。

実験
1. はんだ合金の種類
以下に示す各種のSnAgCu合金を評価した。
Sn0.96Ag0.74Cu
Sn2.0Ag0.5Cu
Sn2.5Ag0.8Cu
Sn3.0Ag0.5Cu
Sn3.5Ag1.0Cu
Sn3.8Ag0.7Cu
63Sn37Pb(比較用)
各種のSnAgCuはんだに対して89wt%のはんだ粉と無洗浄用フラックスでソルダーペーストを作った。SnPbについても同じフラックスが使用され、90wt%のはんだ粉でソルダーペーストを作った。
すべてのはんだ粉は25〜45μmのはんだ粉を使用した。

2. 実験手順

2.1 ツームストーン現象テスト

20 x 15.2cmの銅ランド基板を使用した。各ソルダーペースト毎に0402チップを169個搭載した。更に印刷と搭載の影響を減じるため、各種ソルダーペーストが2通りのパターンで交互に印刷された。Manix製VPS装置をツームストーニングの評価用として使用した。不活性液体として、 Solvay Solexis HS-260液(260℃沸点)と、SnPb用として3Mのフロリナート70(沸点215℃)を使用した。各ソルダーペースト毎に8枚の基板をリフローした(169 x 8=1352チップが使用された)。
プロファイルは省略するが、いずれも100℃から徐々に昇温し、30秒位かけてピーク温度に到達。
2.2 ぬれ力とぬれ時間
  ぬれ力とぬれ時間もツームストーン現象の解明に重要と思われる。この研究において、マルチコアのMUSTぬれ天秤(メニスコグラフ)が銅片、ペースト、無洗浄フラックスと共に使用された。実験手順はIPC-TM-650に従い、浮力調整した。このテストでは浸漬速度2cm/sec、深さ2.5cmで4秒間おこなった。はんだ槽はSnPb用として245℃、SnAgCu用として260℃に設定した。

2.3 DSC(Diffrential Scanning Calorimetry)
はんだ合金の溶融特性がツームストーン現象に重要な影響があることはよく知られている。
はんだ合金の溶融挙動を修正しツームストーン現象を抑制することが電子業界で行われている。
このようにDSCを計測することは大変重要である。今回のテストではセイコーのDSC5220を使い5℃/minとし、N2雰囲気を採用した。
2.4 表面張力の測定
各ソルダーペースト毎に表面張力とツームストーン現象を比較検討した。今回のテストでは、マルチコアのMUSTぬれ天秤を使用した。試験片は2.5 x 0.4 x 0.062 cmのアルミナ板を使用した。はんだ槽がSnPbの場合245℃、SnAgCuの場合260℃とした。浸漬速度は0.5cm/sec、浸漬深さは2.5cmとした。時間を横軸として測定力を表示した。
63Sn37Pbはんだの表面張力は0.51±0.1N/mであった。

3. 結果
3.1ツームストーニングテスト

95.5Sn3.5Ag1Cuで、最多した。96.5Sn3Ag0.5Cuでは63Sn37Pbの半分以下。Agを減らすとツームストーム現象が減少する。63Sn37Pbを215℃、260℃でVPSリフローしたが差はほとんどなかった。

3.2 各種溶融はんだのぬれ力&ぬれ時間
SnAgCuグループのぬれ力はいずれも同程度にSnPbよりも低い。 ぬれ力とツームストーニング現象の間には何の関係も見られなかった。他方ぬれ時間はややツームストーン現象に関係している。長いぬれ時間はツームストーンをおこしやすい。(訳者注:従来の結果と反対であるが、サンプルがチップ部品ではなく銅片であることが関係しているかもしれない)

3.3 DSC

結果を図6〜12、図15に示すが、 Sn3.8Ag0.7Cu、Sn3.5Ag1Cuでは幅の狭い単一の溶融範囲、Ag濃度が低下するに従い融点範囲が広がっている。これに従いツームストーン現象発生率が少なくなっている。図13はペースティー範囲とツームストーン現象の比較で、かなり近似している。
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